こんにちは!
今回はコレステロールについてのお話です。

年齢を重ねると“LDL-コレステロールが高くなる”と聞きますが、食べすぎてるつもりはないのに、なぜなのでしょうか。

それは更年期や閉経による体の変化も関係しているかもしれませんね。特にLDLコレステロールは、40代・50代の女性で上がりやすく、私自身も経験しています。
40代後半から50代にかけて、健康診断で「コレステロールが高い」と指摘される女性は少なくありません。実はその背景には、ホルモンの変化と生活習慣が深く関わっています。
本記事では、LDLコレステロールが上がる理由と、日常生活でできる対策をわかりやすく解説します。
まずは、そもそも「コレステロールとは何か?」を正しく理解しておきましょう。
悪玉・善玉と呼ばれるLDLとHDLの違いを知ることが、対策の第一歩です。
LDLコレステロールとHDLコレステロールの違いは?
コレステロールは体内で不可欠な脂質成分ですが、その運搬役であるリポタンパク質の種類によって性質が異なります。
特にLDLとHDLは“悪玉/善玉”と呼ばれ、そのバランスが健康が大切です。
種類 | 主な働き | 数値目安(成人) | 注意点 |
---|---|---|---|
LDLコレステロール (悪玉) | 肝臓から全身に コレステロールを運ぶ | <120mg/dL (目安) | 高すぎると血管に沈着 から 動脈硬化リスク上昇 |
HDLコレステロール (善玉) | 余分な コレステロールを 回収して肝臓へ戻す | 40 mg/dL 以上 | 低すぎると動脈硬化の リスクが上がる |
注:これらの目安値は一般的な指標であり、個人の健康状態や医師の判断によって異なることがあります。

LDLコレステロールは血管のお掃除屋さんともいわれています。

LDLコレステロールの上限目安として、140 mg/dL 以上は「高LDL血症」の基準とすることが多く、一方でHDLは高すぎても基本的には問題になりにくく、「高いほうが望ましい」とされています。
また、コレステロールは「多い・少ない」だけでなく、LDL(悪玉)とHDL(善玉)のバランスが大切です。

このバランスを示すのが「LDL/HDL比(比率)」と呼ばれる指標です。目安としては、1.5未満が理想的で、2.0を超えると動脈硬化のリスクが高まるといわれています。
たとえば、LDLが140でHDLが50の場合は「140÷50=2.8」となり、血管にコレステロールがたまりやすい状態です。
一方、LDLが110でHDLが70なら「110÷70=1.57」で、血管の掃除がきちんと行われている良好なバランスです。
LDLを減らしつつHDLを増やして“掃除力”を高めることが大切です。
「コレステロール=悪」ではなく、バランスが大切だと理解しておきましょう。
コレステロールの働きやバランスが理解出来たら、次に気になるのは「なぜ40代・50代で数値が上がりやすいのか?」という点です。
実は、ここには女性特有の体の変化が関係しています。
なぜ40代・50代でLDLが上がりやすくなるのか?
ここからは、実際にLDLコレステロールが上がりやすくなる理由を詳しくみてきましょう。
40代に入ると、女性の体は少しずつ変化を迎えます。その中でも大きな影響を与えるのが、女性ホルモンのひとつ「エストロゲン」の減少です。
女性ホルモン(エストロゲン)の減少
女性ホルモンの一種であるエストロゲンには、コレステロールのバランスを整える働きがあります。
- LDLコレステロールを抑える
- HDLコレステロールを維持する

閉経を迎え、エストロゲンが急激に減少すると、LDLが増えやすい体質に変化しやすくなります。
生活習慣の影響
ホルモンの変化だけでなく、次のような習慣もLDL上昇の原因になります。
原因となる生活習慣 | LDLへの影響 |
---|---|
脂質・糖質の多い食事 | 内臓脂肪増加、コレステロール合成促進 |
運動不足 | 脂質代謝が低下 |
睡眠不足 | ホルモンバランスの乱れ、食欲増進 |
慢性的なストレス | 暴飲暴食、代謝低下 |
つまり、更年期世代の女性は体の変化+生活習慣の影響が重なりやすいため、LDLが高くなりやすいのです。
ホルモンと生活習慣の両面からLDLが上がりやすくなることと、実際の“食事パターン”がコレステロールにも影響することについて次の章で解説します。
食事パターンとコレステロールの関係(女性編)

私が、パンが好きで朝食もパン派なんです。朝はヨーグルトとパンで軽く済ませます。

そんな女性の食事スタイル、実はコレステロール上昇と関係があるかもしれません。
近年は、単一の食品や栄養素よりも、食事全体の組み合わせ(食事パターン)が健康に与える影響が注目されています。
農林水産省が紹介している大規模研究(J-MICC Study)では、全国約2万7千人の男女を対象に食生活と血清脂質の関係を調べたところ、女性において「高パン・低米飯パターン」の人ほど、LDLコレステロール値が高くなる傾向がみられるとのことです。
具体的には、パンや菓子類を多く食べ、米飯をあまり食べない女性は、そうでない女性に比べて平均約7mg/dLほどLDLコレステロールが高いという結果が出ています。
この背景には、パン食と一緒に摂られがちなバターやマーガリン、菓子パンや惣菜パンに含まれる飽和脂肪酸・トランス脂肪酸の影響があると考えられています。
一方で、魚・大豆・野菜を中心とした日本型の食事は、血清脂質を改善し、動脈硬化予防につながることが期待されています。
つまり、「パン派」「忙しいからパンで済ませる」…という食習慣が続くと、知らず知らずのうちに脂質バランスを崩してしまう可能性が高まります。
食事の傾向が数値に影響することがわかりましたが、日々のちょっとした工夫で改善できる部分も多くあります。
ここでは、今日から実践できる生活習慣のポイントを紹介します。
LDLを上げすぎないための生活習慣改善と少しの工夫
では、どのように生活を見直せばよいのでしょうか?ポイントは「食事・運動・睡眠」の3本柱です。
食生活の工夫
和食スタイルを意識し、主食を米飯に戻してみるだけでも、コレステロール値の改善に一歩近づけます。
納豆や味噌汁をプラスして、心も体も整える“日本のごはん”を見直してみましょう。
その他、以下の食材を意識してみましょう。
- 食物繊維や豆類をしっかり摂る
野菜・海藻・きのこや豆類はコレステロール排出を助けます。 - オメガ3脂肪酸を取り入れる
サバ・イワシ・サンマなどの青魚、オリーブオイル・亜麻仁油やえごま油などを取り入れる - 飽和脂肪酸やトランス脂肪酸を控える
バター・マーガリン・菓子パン・揚げ物は摂りすぎに注意
RICO先生毎食に「野菜・魚・大豆食品」をワンポイントとして少しずつ入れると無理なく改善できますよ。

食事を整えると同時に欠かせないのが“体を動かすこと”。運動はHDL(善玉)を増やし、血管を元気に保つ大切な要素です。
筋肉を失わない運動習慣
HDLを増やすためには、筋肉量の維持がとても重要です。
筋肉は、体の代謝を支えるだけでなく、HDLの生成を促す「代謝のエンジン」のような存在です。
筋肉が多いほど脂質代謝が活発になり、血中のHDLが増えやすくなります。
筋肉が減るとどうなる?
- 代謝が落ち、中性脂肪が増えやすくなる
- LDL(悪玉)コレステロールが増え、HDL(善玉)が減る
- 結果として、血管の老化や動脈硬化が進みやすくなる

筋肉を落とさないことも「血管のお掃除力」を守るカギになります。
- 有酸素運動:ウォーキングやジョギングを週150分(1日30分×週5回が目安)
- 筋トレ:スクワットや腹筋など、筋肉量維持で基礎代謝を高める
食事・運動と並んで、見落とされがちなのが「睡眠とストレス」。体も心も休まらない状態が続くと、ホルモンや代謝のバランスが乱れてしまいます。
睡眠とストレス管理
- 十分な睡眠:6〜7時間を目安に。睡眠不足はホルモン分泌に悪影響。
- ストレス解消:趣味、リラックス法、軽い運動などで心の安定を保つ。
生活改善は一度にすべて行う必要はなく、まずは「できることから1つ」始めることが継続のコツです。
ここまでで、LDLコレステロールが上がる原因と対策の基本をお伝えしました。
次に実際の生活で、よくある質問にお答えしますね。
ここが知りたい!40代からのコレステロールのQ&A

コレステロールが高いと必ず薬が必要ですか?

数値が少し高いだけなら、すぐに薬が必要というわけではありません。
食事・運動・睡眠といった生活習慣を整えることで改善できるケースも多くあります。
ただし、家族性高コレステロール血症など遺伝的な要因や、動脈硬化が進んでいる場合には薬が必要になることもあります。自己判断で中断せず、医師と相談しながら生活改善を続けることが大切です。

卵は食べない方がいいですか?

卵は「悪者」ではありません。たんぱく質やビタミンが豊富で、適量なら問題はなく、摂りすぎず、バランスの中で活用していきましょう。
卵には、筋肉維持に必要なたんぱく質や、細胞膜を守るレシチンなどの大切な栄養が含まれています。
1日1個を目安に、野菜や魚と一緒にバランスよく食べることがポイントです。

サプリメントで下げられますか?

サプリを取り入れるなら、あくまで補助的に様子を見ながらがおすすめです。まずは食事・運動・生活習慣を整えることから取り組んでみましょう。
コレステロールは一朝一夕で改善するものではありませんが、毎日の小さな積み重ねでしっかり変化していきます。
最後に、今回のポイントをまとめましょう。
まとめ|更年期の変化を知って生活習慣を整えることが大切
40代・50代女性のLDLコレステロール上昇には、閉経にともなうエストロゲンの減少が深く関わっています。
さらに、食生活の乱れや運動不足が加わることでリスクが高まります。
私自身も、年齢的にLDLコレステロールが上昇したことがありますし、急に味覚が変わって、甘い物や脂っこいものが食べたくなった時期もありますが、毎日のちょっとした工夫で改善しています。
食事・運動・睡眠を整えることで改善できる可能性は十分あります。「原因を知り、できることから始める」ことが健康維持への第一歩です。
管理栄養士による食事や生活習慣改善のサポートに関心のある方は、ぜひお気軽にご相談ください。
ライフスタイルに合わせた、無理のない改善方法を一緒に考えていきましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございます✨
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