睡眠の質が上がる飲み物・食べ物|トリプトファンと快眠の関係

食事・睡眠の質・トリプトファン 受験生応援

こんにちは!

Blossomフリーランス管理栄養士のRICO です。

ユウさん
ユウさん

春は進学や新生活、職場環境の変化などで、なんだか心も体も落ち着かないですよね・・。

RICO先生
RICO先生

実はこうした季節の変わり目やストレスは、睡眠の質にも大きく影響を与えています。

前回の記事『春休みの生活リズム崩れに睡眠リセット』では、親子で取り組める生活改善のポイントをご紹介しましたが、今回はその続編として、「食事から整える快眠」について掘り下げていきます。

睡眠の質とホルモンと食生活の関係とは?

「夜眠れない」「寝つきが悪い」「途中で何度も目が覚める」…
そんな睡眠の悩みが続くと、日中の集中力や気分、体調にも影響が出てきますよね。

実は、質のよい眠りをつくるには、生活リズムだけでなく“何をどう食べるか”も大きなカギになります。

睡眠ホルモン「メラトニン」は食べ物から始まっている

深い眠りを促してくれるホルモン「メラトニン」は、体の中で自然に作られていますが、
その材料になるのは、食事から摂る「トリプトファン」という必須アミノ酸です。

トリプトファンはまず、脳の中で“セロトニン”という神経伝達物質に変化します。
セロトニンは「しあわせホルモン」とも呼ばれ、気分を安定させたり、自律神経を整えたりする働きがあります。
● そして夜になると、そのセロトニンが「メラトニン」に変化し、スムーズな入眠の手助けとなります。

この流れがスムーズに働いていると、日中は元気に活動できて、夜は自然と眠くなるという理想的なリズムが保てます。

ストレスや不規則な生活が続いたり、栄養が不足すると、セロトニンの分泌が減ってしまい、メラトニンも十分につくられなくなってしまいます。

栄養は「チーム」で働いている

さらに大切なのは、トリプトファンさえ摂ればOKというわけではないこと。
トリプトファンがセロトニン・メラトニンへ変わる過程では、
ビタミンB6・マグネシウム・鉄分・炭水化物などのサポートが必要です。

RICO先生
RICO先生

栄養素は、それぞれが“チームプレー”で働いているからこそ、バランスのとれた食事が睡眠の質にもつながっていきます。

睡眠の質に関わる栄養素一覧とおすすめな食べ物・飲み物

以下の栄養素は、睡眠の質を高めるうえでとても大切なものと、どんな働きがあり、どんな食材から摂れるのかを表にまとめました。

無理のない範囲で取り入れてみてくださいね。

栄養素主な働き多く含む食べもの例
トリプトファン睡眠ホルモン「メラトニン」の
材料になるアミノ酸
豆腐・納豆・バナナ
乳製品・卵・ナッツ類
ビタミンB6トリプトファンから
セロトニン・メラトニンを
合成する補酵素
鮭・まぐろ・鶏むね肉
バナナ・さつまいも
マグネシウム神経の興奮を抑えて
リラックスを促す
アーモンド・ほうれん草
納豆・玄米
カルシウムメラトニンの分泌を助ける
神経の安定に関与
牛乳・小松菜
干しえび・チーズ
鉄分セロトニンの合成に関与
不足すると眠りが
浅くなることも
レバー・赤身肉・ひじき
あさり・大豆製品
亜鉛メラトニン合成を
助けるミネラル
牡蠣・牛肉・納豆
カシューナッツ
オメガ3脂肪酸セロトニンの分泌を促進し
うつ・不眠をサポート
青魚
(さば・いわし・サーモン)
GABA自律神経を整える
リラックス作用
発芽玄米・トマト
カカオ・じゃがいも

トリプトファンを効率よく摂る食べ方

RICO先生
RICO先生

トリプトファンは「セロトニン(しあわせホルモン)」の材料となり、さらに夜には「メラトニン(眠気ホルモン)」に変換されるので、摂るタイミングも大切です。

この変換がスムーズに行われるには、次のようなポイントを押さえておくことが大切です。

  • 朝食で摂るのがベスト! 太陽の光とともにセロトニンが活性化されやすい
  • ビタミンB6を含む食材と一緒に摂る(例:バナナ+ツナサンド)
  • 炭水化物をセットで摂ると吸収がスムーズに
  • 寝る直前のカフェイン・アルコール・暴飲暴食は避ける

快眠におすすめの飲み物・食べ物

就寝前や朝の時間帯にぴったりの、体と心を整える飲み物・食べ物を紹介します。

🌙 夜におすすめ

  • ホットミルク(カルシウム+トリプトファン)
  • 豆乳バナナスムージー
  • カモミールティー(ノンカフェインハーブ)
  • 温野菜スープや具だくさん味噌汁(消化の良い軽食)

🌞 朝におすすめ

  • 卵×玄米ごはん+味噌汁+納豆
  • ヨーグルト+バナナ+はちみつ
  • サンドイッチ(ツナ・チーズ)+牛乳

成長期の子どもにとって睡眠は“栄養”

RICO先生
RICO先生

子どもの身長が伸びる・筋肉が育つ・疲れがとれる——これらすべてに深く関わっているのが「成長ホルモン」です。この成長ホルモン、実は眠っている間に最も多く分泌されることが知られています。

特に分泌が活発になるのは、深いノンレム睡眠のタイミング。つまり、夜の早い時間にしっかり深く眠れているかどうかが、発育に大きく影響しているのです。

成長ホルモンと睡眠の関係

  • 分泌のピークは夜10時〜深夜2時ごろ
  • ぐっすり深い眠り(ノンレム睡眠)が大切
  • 睡眠中に分泌される成長ホルモンは以下の働きを担っています
働き内容
成長を促す骨の成長板を刺激し
身長を伸ばすサポート
筋肉を作る成長とともに
筋肉の合成も促進
疲労回復疲れた体を修復し
元気に動けるようにする
免疫を整えるウイルスや病気への
抵抗力を支える

我が家の実体験から

我が家の長男も中学時代から「夜は10時前には寝る」が習慣でした。スマホやテレビは早めに切り上げ、朝は朝日を浴びてリズムを整える。特別なことはしていませんが、毎日の積み重ねが成長にしっかりつながっていたのだと、今になって実感しています。

高校卒業時には180cm超えるまでに成長し、難関大学にも無事合格しました。中学2年生の次男も、伸び盛りで現在170㎝近くあります。睡眠は、学力や集中力、そして心身の発育すべてのベースになると、改めて感じています。

「うちの子、背が伸びなくて…」「最近疲れやすくて…」そんなときこそ、食生活と睡眠を見直してみてくださいね。

成長ホルモンは、薬でも栄養ドリンクでもなく、毎晩の深い眠りの中で育まれる栄養そのものです。

まとめ|食生活や生活習慣を見直して“ぐっすり体質”に

新年度は、緊張や期待、不安など、心も体も敏感になりがちな時期です。そんなときこそ、”ぐっすり眠れる身体”を食事でつくっておくことが大切です。

眠りの質が高まれば、日中のパフォーマンスや体調、気分まで変わってきます。

まずは普段の食事から整える——その一歩が、あなたやご家族の心地よい睡眠につながっていきます。

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最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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※この情報は一般的な健康管理を目的とした内容であり、医療行為や診断を目的としたものではありません。睡眠障害が長く続く場合は医師や専門家にご相談ください。