こんにちは!
「筍(たけのこ)の旬って春じゃないの?」と思っている方へ──実は6月にも旬を迎える筍があるのをご存じですか。

筍って、種類があるのでしょうか。

そうなのです。今が旬の筍は、ご近所さんからいただいた立派な「真竹」という種類です。春の筍と違い、細長くて比較的アクも少なく扱いやすいのが特徴です。
今回は、真竹の下処理の方法・栄養・保存法、そして古米・古古米と相性ぴったりな活用レシピをご紹介します。
では、その真竹が実際にどんな時期に手に入るのか、旬のタイミングについてみていきましょう。
真竹とは?春のたけのことの違い
一般的に筍(たけのこ)の旬は3月下旬〜5月上旬ごろとされています。特に「孟宗竹(もうそうちく)」は4月が最盛期なので、6月に入ると旬のピークは過ぎていることが多いです。
もし今いただいた筍が「淡竹」や「真竹」なら、旬です。
種類 | 特徴 | 旬 |
---|---|---|
孟宗竹 | 太くて短め 皮が茶色くずんぐり | 3〜5月上旬 |
淡竹 | 細長く 皮が薄茶〜緑色でシャープ | 5月中旬〜6月上旬 |
真竹 | より細長く 皮に黒っぽい斑点 | 6月 |
真竹は、春に出回る「孟宗竹(もうそうちく)」とは別の品種です。
- 細長い形状で皮が薄く、剥きやすい
- シャキッとした歯ごたえがあり、煮物や炒め物に向いている
- 比較的アクが少なく、下処理が簡単
孟宗竹が3〜4月に旬を迎えるのに対し、真竹は6月が旬の筍です。
旬は6月!真竹が今がまさに食べどき
真竹の収穫は地域差がありますが、関東〜東北では6月上旬〜中旬が最盛期です。
家庭菜園や山で採れたものを「いただきもの」として、また、道の駅や直売所などで手に入れることができるちょっと特別な筍です。
そして、実は下処理が比較的やさしいのも魅力のひとつです。
アク抜きの基本|真竹の下処理は意外と簡単

真竹は比較的アクが少ないため、採れたてなら下処理なしでも調理できることもあります。ただし、時間がたったものや市販のものはアクが出やすくなるため、糠と鷹の爪で軽く茹でると安心です。

【手順】
- 穂先を斜めにカットし、縦に1本切り込みを入れる
- 鍋に皮付きのまま並べ、かぶるくらいの水を注ぐ
- 必要があれば米のとぎ汁や米ぬかを加える(なくても可)
- 弱火で30〜40分ほど茹でる
- そのまま鍋ごと自然に冷ます
- 冷めたら皮をむき、水にさらす
真竹は、アクが比較的やさしく、茹で時間も30〜40分と短め。
米ぬかやとぎ汁がなくても下処理しやすく、家庭でも扱いやすいのが特徴です。
素材の風味を活かせるため、シンプルな調理にも向いています。

下処理が終わった真竹は、すぐに調理してももちろんOKですが、すぐ使わない場合は保存の仕方も解説しますね。
保存方法|すぐ使わないときは?
下処理した真竹は、以下のように保存できます。
● 冷蔵保存
- 清潔な保存容器に水を張って真竹を浸け、冷蔵庫で保管
- 水は毎日取り替え、2〜3日以内に食べ切るのが目安です
● 冷凍保存
- 食べやすく切った真竹をラップで包むか、冷凍用袋に入れて保存
- 1〜2ヶ月保存可能。味噌汁や煮物などに凍ったまま使えます
真竹は調理しやすいだけでなく、栄養面でも嬉しいポイントがたくさんあります。
真竹に含まれる栄養素
真竹はヘルシーで栄養バランスの良い食材です。
- 食物繊維(不溶性):腸内環境や便通を整えることに役立ちます
- カリウム:体内の余分なナトリウムを排出し、むくみ対策にも
- タンパク質:植物性でも少量含まれ、代謝や筋肉維持に関与
- チロシン:茹でた際に見られる白い粉でアミノ酸の一種です

そんな真竹の魅力を存分に味わえる、我が家でも人気のお焦げも美味しい炊き込みご飯レシピをご紹介します。
活用レシピ|古米・古古米でも美味しい筍炊き込みご飯
真竹は、前回の記事で紹介した古米や古古米とも相性抜群。うまみや食感を活かせるおすすめレシピがこちらです。
旬の真竹としめじを合わせた、風味豊かな和風炊き込みご飯。食物繊維たっぷりで、冷めてもおいしい一品です。

【材料】(4人分/2合)
材料 | 分量 |
---|---|
米 | 2合(といで30分浸水) |
茹でた真竹(細切り) | 約100〜150g |
油揚げ(細切り) | 1枚(熱湯をかけて油抜き) |
しめじ | 約30g(石づきをとってほぐす) |
醤油 | 大さじ2(約30ml) |
みりん | 大さじ1(約15ml) |
酒 | 大さじ1(約15ml) |
だし汁または水 | 適量(※下記参照) |
【作り方】
- 米をといで1時間以上浸水し、水気を切って炊飯釜に入れる。
- 醤油・みりん・酒を先に入れる。
- 最後にだし汁または水を2合の目盛まで注いで調整する。( 調味料+水=約360ml前後が目安です)
- 上に真竹・油揚げ・しめじを混ぜずにのせる
- 通常モードで炊飯。炊き上がったら全体をやさしく混ぜて完成!
甘辛い味がごはんに絡み、古米のにおいや硬さも気にならず美味しく仕上がります
✅ポイント
- しめじのうま味が加わり、風味アップ!
- だし汁がなければ水でもOK(顆粒だしを小さじ1/2ほど加えると◎)
- 炊き上がりにお好みで白ごまや青じそをトッピングしても爽やか♪
- 真竹のシャキシャキ感を残すなら、細切りで加えるのがおすすめ
✅ アレンジ
- 鶏もも肉(小さめに切って下味をつけて加える)でボリュームアップ
- 仕上げに青じそや木の芽をのせると香りアップ
- 味をしっかりめにしたい場合は、醤油を大さじ2.5にしても◎
今回のレシピでは、古米や古古米もおいしく炊き上げる工夫やポイントを具体的にお伝えします。
古米・古古米を使うときの炊き方ポイント
① 浸水はしっかり長めに
- 1時間以上(夏は冷蔵庫で)浸水させるのが理想
- 古い米は吸水しにくく芯が残りやすいため
② 酒 or みりんで香り・食感をカバー
- 酒:米のにおいを和らげ、ツヤを出す
- みりん:ほのかな甘みで全体の調和が取れる
真竹炊き込みご飯レシピにも 酒・みりん 各大さじ1 を入れているのはこのためです
③ ごま油や出汁を加えて風味アップ
- 香りの良い食材(きのこ、根菜、油揚げなど)を組み合わせることで、古米臭が目立たなくなる
- 今回はしめじや油揚げがその役目を担います
④ 水加減はやや多めでも可(パサつく場合)
- 古米・古古米は水分保持力が落ちている可能性があるので、気持ち多めの水(+10〜20ml)でもOK
- ただし、具材からも水分が出るため炊き込みご飯では目盛り通りで十分なことも多い
- 一度炊いてみて、硬さが気になれば次回微調整を
⑤ 炊き上がり後はすぐに蒸らし→混ぜる
- 蒸らし時間をしっかり5〜10分とる
- その後、底からふんわり混ぜることで均一な仕上がりに
炊き込みご飯は、実は古米や古古米でもふっくら仕上がります。
前回の記事で、古米や古古米について詳しく解説していますので参考にしてみてくださいね。
まとめ|季節の恵みを食卓に
春が過ぎても、6月の食卓にはまだまだ旬の楽しみがあります。その代表が「真竹」。
スーパーではあまり見かけないかもしれませんが、直売所やご近所からのおすそ分けなど、思いがけず手に入ることも。
アクが比較的少なく、下処理も比較的かんたんな真竹は、家庭でも扱いやすい旬野菜のひとつです。
食物繊維やカリウムなど身体に嬉しい栄養素も含まれていて、身体にやさしい一品に仕上がります。
今回は、そんな真竹を使った炊き込みご飯は、香りとうま味がしっかり感じられ、古米や古古米でもおいしく仕上がるのが嬉しいポイントです。
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