こんにちは!
これから迎える蒸し暑い季節。梅雨で肌寒い日がある一方で、晴れた日は思いのほか暑くなることもあります。そんな日こそ、知らず知らずのうちに熱中症のリスクが高まります。

水分補給が大事と聞きますが、どんな飲み物でもいいんですか?

実は飲み物の種類や飲み方によっては逆効果になることもあります。部活を頑張るお子さんにとっても気になるところですね。
この記事では、熱中症対策として避けたい飲み物や正しい水分補給のコツをわかりやすく解説していきます。
特に部活をしているお子さんがいるご家庭では、日常の水分選びが大切なカギになりますので、ぜひ最後まで読んで参考にしてみてくださいね。
熱中症と水分補給の関係|なぜ飲み物選びが大切?
熱中症は高温多湿の環境で体温調節がうまく働かなくなり、体内の水分や塩分のバランスが崩れることで起こります。
梅雨に入り気温がそれほど高くない日もありますが、湿度が高いこの時期も熱中症のリスクは決して低くありません。
実際に、気象庁や環境省も「梅雨時の熱中症」への注意を呼びかけていますね。
特に、
- 湿度が高くて汗が蒸発しにくい
- 急に気温が上がる晴れ間がある
- 体育祭や部活動などの行事が多い
といった条件が重なると体に熱がこもりやすくなり、熱中症につながることがあります。

汗と一緒に失われるのは、水分だけではなくナトリウムなどの電解質も含まれています。
どんなに水分をとっていても、その「中身」によっては熱中症対策どころか逆効果になることも…。
そのため、“どんな飲み物を、どのようにとるか”がとても大切です。
ここからは、実は注意が必要な“NGな飲み物”について詳しくみていきましょう。
実は逆効果?熱中症対策にNGな飲み物とは
✅ カフェイン入り飲料(コーヒー・紅茶・緑茶など)
カフェインには利尿作用があり、体の水分が尿として排出されやすくなるため、熱中症対策の水分補給にはあまり適していません。
朝や食後の1杯程度なら問題ありませんが、炎天下での活動前や運動後に水分補給として大量に飲むことは避けた方が安心です。
✅清涼飲料水や炭酸飲料・ジュースなど
一見、喉ごしがよくて飲みやすいですが、糖分が多すぎる飲料も注意が必要です。
・血糖値の急上昇や急降下につながる
・飲み過ぎると、かえって喉が乾くことも

特に部活帰りにコンビニに寄りたい気持ちもわかりますが、500mlの清涼飲料水を一気に飲む・・というのは、実はおすすめできないのです。
✅エナジードリンク
エナジードリンクは、カフェイン+高糖質+刺激物という脱水を助長しやすい組み合わせです。
エネルギー補給というより「刺激」で元気になったように感じてしまうため、熱中症対策には不向きです。

喉の渇きを潤すために、選んでしまいそうな飲み物ばかりですね。
では、どのような飲み物が健康的な水分補給に適しているのか、飲むタイミングも解説していきます。
健康のための水分補給|最適な飲み物と正しいタイミング
私たちの体の約60%は水分でできており、健康を維持するためには毎日の水分補給が欠かせません。
特に、暑い夏場は熱中症対策として水分補給が重要であることは広く知られています。しかし、ただ漠然と水分を摂るだけでは十分ではありません。
なぜ水分補給が大切なの?
水分が不足すると、体内のさまざまな機能に支障が出ます。
人が一日に必要とする水分量は、体重や活動量によって異なりますが、目安は体重1kgあたり約30〜40mlといわれています。
例)
50kgの人の場合 → 約1.5〜2.0Lの水分が必要
※食事から約800mLは摂取できるため、飲み物としては1〜1.5L程度を目標に

基本的に水分摂取はお水で十分ですが、場面によって飲む種類を考えていきましょう。
毎日の水分補給に最適な飲み物5選
✅水・ミネラルウォーター
もっとも基本的な水分補給といえば「水」。とくにミネラルウォーターは、自然にろ過されたカルシウムやマグネシウムなどが含まれており、体にやさしい飲み物です。
軟水・硬水とタイプがあるので、好みや体質に合わせて選べます。常温・冷水どちらでもOKで、1年を通して活躍します。
✅ 麦茶
ノンカフェインで胃にやさしい麦茶は、汗をかいた後の水分補給にもぴったり。
ミネラルも含まれ、食事中にも合わせやすく、冷やしても温めても飲める万能茶です。
✅ルイボスティー
南アフリカ生まれのハーブティー。ポリフェノールが豊富で抗酸化作用があることから、美容や健康を意識する方に人気です。
ノンカフェインなので寝る前にも安心。ホットでもアイスでも飲みやすく、毎日のリラックスタイムに◎。
✅ ほうじ茶
香ばしい香りが特徴のほうじ茶は、カフェインが少なめでやさしい飲み心地。
リラックス作用があり、食後のひと息や夕方以降の水分補給にもおすすめです。アイスでもホットでも美味しく楽しめます。
✅ 杜仲茶(とちゅうちゃ)
古くから健康茶として親しまれてきた杜仲茶。ノンカフェインで血圧や内臓脂肪が気になる方にも注目されています。
抗酸化作用もあるとされ、ダイエットやアンチエイジングを意識する方にぴったり。季節を問わず飲みやすく、家族みんなの健康習慣にも取り入れやすいお茶です。
水分補給は「何を飲むか」だけでなく、「いつ飲むか」も大切なポイントです。
このあと、効果的なタイミングについてもご紹介しますね。
こまめな水分補給とタイミング
水分は一度にたくさんの水を飲むのではなく、こまめに少しずつ摂ることを意識しましょう。
喉が渇いた・・と感じた時には、すでに軽い脱水気味になっていることもあるので、渇きを感じる前のタイミングで水分を摂ることが、体調を守るポイントになります。
✅水分補給のタイミング
- 起きた直後
- 就寝前
- 入浴の前後
- 運動の前後・運動中
- 外出前や暑い場所に行く前
- のどが渇く前の段階で

水分は、私たちの体のめぐりや体温調節、集中力の維持など、さまざまな働きに関わっています。
季節に関係なく、日々の習慣として水分をとることを大切にしていきましょう。
また、特に汗をかく機会が多いお子さんには、運動時の水分補給の工夫が欠かせません。
ここからは、運動や部活中におすすめの飲み物や、取り入れ方のポイントをご紹介します。
熱中症対策におすすめな飲み物|激しい運動や部活などに
気温が高く汗をかきやすい夏は、水分だけでなくミネラルも失われがちです。また、激しい運動や部活、体育祭などで夏の水分補給や熱中症対策に特におすすめの飲み物をご紹介します。
✅スポーツドリンク
スポーツドリンクには電解質(ナトリウム・カリウム)と糖分が含まれており、運動時や暑い日に失われた水分とミネラルを効率よく補給できるので、大量に汗をかく運動の前後に適しています。
✅ 手作りの補水ドリンク(家庭用)
脱水予防のための簡易的な補水ドリンクは、自宅にある材料で作ることができます。
例えば以下のような組み合わせが参考になります。
〈材料例〉
- 水:500ml
- 砂糖:大さじ1(エネルギー源と吸収促進)
- 塩:小さじ1/4(ナトリウム補給)
- レモン汁:少々(風味付け+クエン酸で疲労感の緩和にも)
【ポイント】 運動や部活をする場合の補給の仕方
- 運動開始前に水分をとっておく
- こまめに少量ずつ補給(20〜30分ごとに100〜200ml目安)
- 終了後も塩分や水分の補給を忘れずに

一度に大量の水だけを飲むことが続くと吸収できず、まれに「水中毒」と呼ばれるような体内のバランスが乱れる状態になることもあるとされています。特に汗を多くかいたあとは、水分と一緒に塩分(ナトリウム)も適度に補うことが大切です。
✅経口補水液
経口補水液は、体調を崩したときや脱水のサインが見られるときに、体にやさしく水分を届けるサポートをしてくれる存在です。
◎たとえば、こんなときに役立つことがあります:
- 強い日差しの中で長時間過ごし、汗をたくさんかいた後
- 発熱や下痢、嘔吐などで体から水分が急に失われたとき
「ちょっと脱水が心配かも…」と感じたときに、状況に応じて取り入れる選択肢のひとつとして覚えておくと安心です。
経口補水液は、水分・塩分(ナトリウム)・糖分のバランスが整った飲み物で、医療の現場でも活用されています。
※体調に不安がある場合は、無理をせず医療機関を受診しましょう。
スポーツドリンクや経口補水液の注意点
スポーツドリンクは、500mlに角砂糖約6〜8個分の糖分が含まれている商品もあり、日常的に多量に飲むと糖分過多になる可能性があります。毎日続くと虫歯や肥満の原因にもなり得ます。
経口補水液は、水分・塩分(ナトリウム)・糖分のバランスが整った飲み物で、医療の現場でも活用されていますが、通常の水やスポーツドリンクよりも吸収速度が速いため飲み過ぎには注意しましょう。
また経口補水液は、元気なときの普段の水分補給には向いていません。

塩分がしっかり含まれているので、体調が良いときに飲んでも「ちょっとしょっぱいな」とおいしく感じないかもしれませんね。毎日のように飲むと、過剰摂取になる可能性があるため注意が必要です。
飲み物だけでなく、日々の食事にも熱中症対策のヒントがたくさんあります。
最後に、手軽にできる食事での水分補給の工夫をご紹介します。
食事でもできる水分補給の工夫
水分補給は飲み物だけでなく、食事からも意識して行うことができます。
- 味噌汁やスープ類
汁物は水分とともに塩分(ナトリウム)や野菜からのビタミンも補える優れたメニュー。朝食に取り入れるのもおすすめです。 - 梅干し+おにぎり+麦茶の組み合わせ
昔ながらのお弁当スタイルですが、実は理にかなった熱中症対策セットです。梅干しのクエン酸や塩分が、体の調整をサポートしてくれます。 - 夏野菜や果物
きゅうり・トマト・スイカ・桃などは水分が多く、体を内側から潤してくれます。冷やして食べると、火照った体も落ち着きますね。

実は、熱中症対策には朝ごはんをしっかり食べることも大事です。朝食をとることで体温調節や水分の吸収がスムーズになり、暑さに強い体づくりをサポートしてくれます。

朝ごはんが熱中症対策になるなんて知りませんでした!ちゃんと食べることが、体を守ることにもつながるのですね。
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まとめ|正しい飲み方で暑さを乗り切ろう

熱中症対策では「何を」「どのように」飲むかも重要なポイントです。
毎日の生活に取り入れやすい工夫として、以下の点を意識してみましょう。
✅ カフェインや糖分の多い飲み物は控えめに
✅ 麦茶・味噌汁・梅干しなどで自然に水分と塩分を補給
✅ 運動中や暑い日は、こまめに少しずつ水分をとる
毎日の積み重ねが、体調管理の大きなサポートになります。
どうしたらいいのかと迷ったときは、お気軽にお問い合わせフォームからご相談ください。
管理栄養士として、ご家庭のライフスタイルに合った実践的なアドバイスをお届けしています。
これからの季節も、元気に過ごしましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました✨
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