こんにちは!
今回は、前回の「塩漬け梅干し」作業に続く、赤しそ投入の工程をご紹介します。

しそって扱いが難しそうでちょっと不安なんですけど…失敗しませんか?

大丈夫!コツさえ押さえれば、失敗しにくいんです。私も最初はドキドキしましたが、今では毎年楽しみな作業なんですよ。
少し手間に感じる方も多いですが、下処理のポイントをしっかり押さえておけば、初心者の方でも安心して取り組めます。
赤しそを加えることで梅干しにあの美しい赤色がつき、風味も格段に豊かになるので、今回は写真とともに、分かりやすいレシピでぜひ一緒に作ってみましょう。
赤しそ漬け|材料(梅2kg分の目安)
- 赤しその葉:190g(※ちぎって茎を除いた状態)
- 粗塩:赤しその10%(今回は約19gを2回に分ける)
- 梅酢:梅を塩漬けした際に上がってきたもの(約200ml目安)
下準備1|赤しそ(赤紫蘇)の葉をちぎる
茎付きの赤しそを購入したら、まずは葉だけをちぎっておきます。

✅小さな茎も取り除いたほうが、口当たりが良く、雑味も出にくくなります。
ちぎった葉の重さを測って、赤しそ190g程度で塩を計算しましょう。
下準備2|しっかり水洗い
ちぎった葉をザルにまとめ、水洗い&水気を切ります。

しっかり洗って、ザルで水を切り、広げてさらに乾かすと◎

サラダスピナー(野菜の水切り器)を使うのもおすすめです。レタスやほうれん草の水切りでよく使いますが、赤しその水切りにも◎です!時短にもなりますよ。

✅使うときのポイント
- 洗った赤しそを軽く手で水を切ってから入れる
- 赤しそは繊細なので、強く押し込まず、ふんわり入れるのがコツです
- 葉が傷まないように、回しすぎに注意しましょう
- 水を捨てたあと、広げてさらに自然乾燥するとベストです
作り方
STEP1|塩でもんでアクを抜く(1回目)
- ボウルに赤しそと塩(10g前後)を入れる。
- 両手でしっかりもみ込むと、黒っぽいアク汁が出てくる。
- アク汁はしっかり絞って捨てる。

STEP2|もう一度塩もみ(2回目)
- 残りの塩(約9g)で同様にもう一度もむ。
- 再び出てきたアク汁をよく絞る。

1回目の塩もみは、次男が手伝ってくれました!一緒に仕込むと、季節の行事が思い出になりますね。

塩を加えてしっかりもむと、アク汁がこのように出てきます。1回目のアクは黒っぽく強い色。
2回目のアクはやや薄め。しっかり絞ることで、その後の発色・香りともに良くなります。
✅ポイント
- アクが思ったより少なく感じる場合があっても、きちんと色は出ます
- 少量の仕込みでも、塩もみは2回行うことで安定します
STEP3|梅酢でしそをしめる
- 冷蔵庫で梅から上がった梅酢を保存袋や容器からいったん出す(ボウルなどに移す)
- その梅酢の一部(150〜200ml程度)を使って赤しそをしめる
- 手で軽く混ぜると、赤しそが鮮やかな赤紫色に変化!

理科の実験のようで、楽しいですね。

200ml以上の梅酢が上がっていれば、赤しそをしめるには十分です。初心者さんの梅しごととしてもとても良い仕上がりになります。
✅梅酢200ml以上のメリット
- 赤しそがしっかりひたる → 発色が良くなる
- 雑菌リスクが下がる → 保存性UP
- 赤しその風味も全体になじみやすくなる
なぜ梅酢を一度取り出すの?
- 赤しそをしめるために使うから(下味&発色のため)
- 取り出した梅酢で赤しそに色をつけてから、再び梅に戻す
✅ポイント
- 赤しそが梅酢でしっかり赤紫色に変化したらOK
- 再度戻すときは、袋内に梅+しそ+梅酢すべて入れて大丈夫
- そのまま冷蔵庫で保管し、土用干しまで保存管理します
梅酢がたくさん取れたら?
【なぜたくさん出た?その理由】
- 梅の水分量が多かった
→ 新鮮でみずみずしい梅だった証拠です。 - 塩の量がしっかり合っていた
→ 適切な塩分があると、浸透圧で梅の水分がよく出ます。 - 重し(または水抜き)がうまくいった
→ 均一に圧がかかっていた証拠です。

梅酢がたくさん取れても心配はいりません。私も600mlとれましたが、梅干し用の赤しそ漬けに使うのは200mlまででOKです。残りは保存して活用しましょう。

※梅酢を加える前の写真です。余った梅酢は瓶などに入れて冷蔵庫で保存しましょう。
✅梅酢の活用アイデア
- きゅうり・みょうがの酢漬けに
- 梅酢ドリンク(夏の熱中症対策に◎)
- 手作りドレッシング(油+梅酢+砂糖+醤油で)
STEP4|梅に加える
- 赤くなったしそを、塩漬け中の梅の上にのせます。
- 梅酢ごとすべて加え、保存袋の空気をしっかり抜いて密閉します。
- 冷蔵庫の野菜室などで、土用干しの時期まで保存します。

おすすめの入れ方(新しい保存袋に移す場合)
✅おすすめの入れ方
- 清潔な保存袋を用意
チャック付きの厚手タイプが安心。 袋の内側はアルコールや熱湯消毒しておくとさらに◎ - 塩漬けの梅をそっと移す
皮が破れやすいので、やさしく丁寧に。 - 赤しそを梅の上にふんわりとのせる
均一に全体を覆うように。 - 赤しそと混ぜた梅酢をまわしかける
しその上からまんべんなくかけましょう。 - 空気を抜いて、しっかり密閉
空気があるとカビの原因になるので、できるだけ真空に近づける。
✅ポイント
- 順番は「梅→しそ→梅酢」が基本です。
- 古い塩が気になる場合は、新しい袋に移した方がベターです。
- 使い終わった袋の中に白い沈殿(塩の結晶)があれば、それも一緒に移してOK。
✅赤しそが少ないかも?と思った理由と安心材料
- ご自身でちぎって190g → 茎を除いてこの量なら標準的
- 実は赤しそは“梅に触れていれば”発色と風味が移るので、たっぷりかけなくても大丈夫です。
✅万一不安なら…
市販のしそを「追いしそ」として、後から少量足してもOKです。
ただし、加熱処理済や調味済の市販品は色が出にくかったり味が変わったりすることがあるので注意しましょう。
「生の赤しそ(無添加)」なら、塩もみ+梅酢でしめてから同様に加えてくださいね。
今回は190gの赤しそで漬けましたが、梅全体にしそがしっかり触れていれば、発色や風味は問題ありません。もし少し物足りないと感じたら、生の赤しそを追い足ししてもOKです。

梅干しの色づけは、赤しその色素(アントシアニン)が梅酢と反応することで発色します。つまり、しその葉が梅に直接触れていればよいので、全体に「覆う」ほど大量でなくても染まります。
✅ポイント
漬け込み期間中にじわじわ染まっていきます。
- 赤しそと梅酢が全体に行き渡っていれば、基本的にそのままでOKです。
- 梅は繊細で皮が破れやすいので、あまり頻繁に動かさない方が安全です。(週に1回くらい袋を軽く返す程度で十分!)
注意点・ワンポイントアドバイス
- 赤しそは水気が残らないよう洗ったあとはしっかり乾かしましょう。
- 塩もみ時のアク抜きが甘いと発色や香りが悪くなるので要注意です。
- 梅酢は必ず自家製の塩漬けから出たものを使用しましょう。
次回予告|いよいよ土用干し!
赤しそを入れてしばらくなじませたら、仕上げの「土用干し」へ。 夏の土用のころ(7月下旬)、晴れが続くタイミングで3日間天日干しを行います。 こちらも写真付きで詳しくご紹介予定ですので、どうぞお楽しみに!
ここが知りたい!まとめのQ&A

赤しそって、買ってきたら全部使っていいのですか?

茎付きの状態で量を見ても、実際に使うのは“葉の部分だけ”なんです。茎は硬くてアクも強いため、取り除くのがおすすめです。

塩もみって2回も必要なんですか?

はい、1回だけだとアクが残りやすく、色が濁ったり香りが悪くなる原因になります。2回しっかりもむことで、きれいに発色して梅酢ともよくなじみますよ。

梅酢は市販のものでいいのでしょうか。

できれば、前回の塩漬けで自然に上がってきた“自家製の梅酢”を使ってください。塩分濃度が合っているので、赤しそを漬けるのにも安心です。

赤しそを入れたあとは、すぐに土用干ししていいのですか?

赤しそを加えたあと、梅酢と一緒に冷蔵保存でなじませてください。2〜3週間しっかり漬け込むことで色も味も安定します。
赤しそを加えるこの工程は、少し手間がかかりますが、仕上がりの美しさと香りの良さは格別です。
梅干しづくりを通して、季節の変化や丁寧な暮らしの楽しさを感じていただけたら嬉しいです。
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