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冷たい物ばかりはNG⁉夏バテ・集中力低下に夏野菜&果物18選

夏野菜・果物 受験生応援

こんにちは!

Blossom管理栄養士のRICO です。

夏休みに入り、異常な暑さが続いていますね。

一昔前の夏は「30℃を超えると暑い」と言われていましたが、今では35度以上の猛暑日が当たり前、40度近い気温になる日も珍しくありません。

気象庁のデータによると、1990年代と比べて真夏の平均気温は約2℃前後上昇しており、猛暑日の日数も数倍に増えています。

ユウさん
ユウさん

こうも暑いと家族も私もジュースやアイスと、冷たい物ばかり食べたり飲んだりしてしまいます・・。暑さで食欲が落ちて、そうめんなどの麺類で済ませてしまう日も多いです。

RICO先生
RICO先生

お子さんたちが過ごす環境も、私たちが子どもだった頃とはまったく違います。だからこそ、夏の食事や栄養のとり方にも工夫が大切ですね。

旬の夏野菜は栄養豊富で、水分も多く、食欲がないときでもとり入れやすい夏野菜は、まさに“夏の味方”です。

成長期や受験期のお子さんにとって「栄養の偏り」は集中力や免疫力の低下に影響する可能性もあります。

本記事では、成長期の子どもに役立つ夏野菜の効能と、簡単な取り入れ方をご紹介します。

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昔とは違う“現代の夏”|子どもの身体と学びを守るには

成長期は、骨や筋肉の発達、脳の働きに多くの栄養とエネルギーが必要です。

でも、夏は…

  • 暑さで寝苦しく睡眠不足
  • 食欲が落ちて冷たい物ばかり
  • 部活や通塾でも疲れがたまりがち

そんな状態では、集中力が続かない・疲れやすい・イライラするといった不調にもつながります。

RICO先生
RICO先生

とくに注意したいのは、「ビタミン・ミネラルの不足」です。これらはエネルギーを効率よく使い、体温を調整、免疫を保つためにも必要不可欠です。冷たい飲食物や加工食品ばかりでは慢性的に不足してしまいます。

「体を冷やす」と言われる夏野菜や果物ですが、これは水分やカリウムが多く体内の熱をやさしく逃がす性質があるためです。

季節に合った自然な調整役として体に負担をかけずに涼をとれるのが、夏野菜や果物のいいところです。

食生活が乱れがちな夏こそ、旬の野菜の力を味方にしたいところ。では、どんな野菜がどのように体を支えてくれるのでしょうか?

成長期・受験期におすすめ|栄養価の高い夏野菜12選と働き

冷たい物ばかりに偏ってしまうと、体の中から冷えて胃腸の働きが落ちてしまいます。

胃腸の機能が低下すると、食欲が落ちたり必要な栄養素がきちんと吸収できなくなったりして、体力の低下や疲れやすさにつながることも・・。

また甘いものばかりを頻繁にとると血糖値が急激に上がったあと急降下する「血糖値スパイク」が起こりやすくなります。これが続くと、集中力の低下やイライラ、だるさなどの原因になることもあるため、注意が必要です。

血糖値スパイクについてはこちらの記事を参考にしてくださいね。

冷たいものは適度に楽しみながらも、体を内側から温め、栄養バランスのとれた食事を意識しましょう。

まずはとり入れやすい夏野菜や果物から整えていくことが、栄養バランスを保つ一歩になります。

旬の夏野菜は、成長期や受験期のお子さんの夏を乗り切る栄養がぎっしり。ビタミンやミネラル・食物繊維といった五大栄養素を支える大事な役割もあります。

以下に代表的な野菜と栄養・効能を一覧でまとめました。

夏野菜の主な栄養素とメリット・働き

野菜主な栄養素メリット・働き
トマトリコピン
ビタミンC
抗酸化作用・日焼け対策
疲労回復に役立つ
ピーマンビタミンC
βカロテン
免疫力アップ
風邪対策にも
パプリカビタミンC
ビタミンE
肌・粘膜の健康
成長期の抗酸化サポート
オクラ食物繊維便秘対策に
とうもろこし炭水化物
食物繊維
エネルギー源
腹持ちが良く集中力維持に◎
なすアントシアニン抗酸化作用
体を冷やす
きゅうり水分、カリウム体内の熱を外に逃がす
むくみにも
モロヘイヤカルシウム
ビタミンB群
骨の成長サポート
夏バテ対策
枝豆タンパク質
ビタミンB1
成長に必要な筋肉の材料
集中力サポート
ゴーヤビタミンC
苦味成分
夏バテ対策
食欲増進
かぼちゃβカロテン
ビタミンE
免疫力維持・抗酸化
成長サポート
ししとうビタミンC
カプサイシン
血行促進
軽い刺激で食欲アップ

夏野菜は色鮮やかで食卓が明るくなり、子どもの食欲も刺激されやすくなります。

RICO先生
RICO先生

冷たい麺にトマトやオクラを添えるだけでも、ほんの少しの工夫で体が喜ぶ食卓になりますよ。

夏野菜セット

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栄養たっぷりの夏野菜が自宅に届く!家族の健康づくりに◎

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栄養が大事と分かっていても、「実際どう取り入れる?」が気になるところですよね。ここからは、日々の食事に無理なく使えるメニューをご紹介します。

食べやすく作りやすい!一緒に楽しめる夏野菜メニュー

夏野菜をとり入れるなら、“楽しく・簡単に・一緒に”がコツです。とくにおすすめはカレー系!

✅我が家の定番!夏野菜カレー&ドライカレー

  • トマト、なす、ピーマン、とうもろこし、オクラなど
  • カレーのスパイスで食欲アップ・野菜の旨味で満足感◎

我が家では、家庭科の授業で習ったことがきっかけで、次男がドライカレーをよく作ってくれます。ピーラーや包丁の練習にもなり、一緒に作ると自然と食べる量も増えますね。

ピーラーと包丁セット

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野菜を手早く下ごしらえできる便利アイテム。子どもと一緒の調理にも◎。

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RICO先生
RICO先生

実は、カレーに使われるターメリックやクミン、コリアンダーといったスパイスには、食欲を刺激したり、胃腸の働きを整えたりする作用があります。夏バテで食欲がないときでも、香りや辛みが刺激になって、自然とごはんがすすみますね。

夏野菜とも相性がよく、トマトやなす、オクラなどを組み合わせれば、栄養バランスもとれ、満足感のある一品になります。

✅ 夏野菜のミートソースパスタ

  • トマト・なす・ピーマン・ズッキーニを炒めてミートソースに
  • リコピン+たんぱく質で、疲労回復&集中力サポート

✅カラフル夏野菜ピザ(トースト)

  • 食パンにピーマン・パプリカ・トマト・ウィンナー+チーズ
  • 朝食にも◎、チーズのカルシウムと野菜のビタミンを一緒に

✅ 冷製ラタトゥイユ(温野菜マリネ)

  • トマト、なす、ズッキーニなどを炒め、冷蔵庫で冷やすだけ
  • 作り置きOK、冷たくても栄養たっぷりで食べやすい

✅ とうもろこしと枝豆の混ぜご飯

  • 炊きたてご飯に茹でたとうもろこし&枝豆+ごま塩 or しらす
  • エネルギー源+たんぱく質で朝や部活前に最適
RICO先生
RICO先生

「今日はもう火を使いたくない…」という時に冷蔵庫にある夏野菜でラタトゥイユを作って、冷やしておくのも便利です。また、とうもろこしと枝豆の混ぜご飯は、味つけは塩だけでも十分美味しく子どももモリモリ食べてくれます。

作り置きをする場合は食中毒には十分に気を付けましょう。こちらの記事でも詳しく解説しています。

✅夏野菜の卵とじスープ

  • オクラ、トマト、かぼちゃなどをだし汁で煮て、卵でとじる
  • 胃腸にやさしく、食欲がない日にも◎

お子さんが苦手な野菜は、細かく刻む・チーズで風味を足すのがコツです。

夏の身体を支える食材として、果物も欠かせません。栄養補給と水分補給を兼ねた、成長期にうれしい果物をチェックしてみましょう。

夏におすすめの果物6選とその働き

夏に食べやすく、手軽に栄養がとれる果物を中心に、その栄養素と働きを整理しました。

夏の果物の主な栄養素とメリット・働き

果物主な栄養素成長期へのメリット
スイカ水分・カリウム水分補給・むくみ防止・疲労回復
メロン水分・カリウム
ビタミンC
胃腸にやさしく・抗酸化にも◎
ぶどうブドウ糖
ポリフェノール
エネルギー補給
脳の働きをサポート
キウイビタミンC
食物繊維
免疫力UP・便通サポート
パイナップルブロメライン
ビタミンB1
消化を助ける
夏バテ対策にも
バナナ炭水化物・カリウム
ビタミンB群
朝のエネルギー源
集中力持続に◎

果物をとり入れるポイント

朝食にプラスして脳のエネルギー補給に
フルーツは糖質が素早くエネルギーに変わるため、朝の脳の働きをサポートします。

おやつにもおすすめ
市販のお菓子に比べてビタミンや水分が豊富で、補食としても最適です。

摂り過ぎには注意
胃腸を冷やさないよう冷たい飲み物と一緒にしないようにしましょう。

RICO先生
RICO先生

果物は果糖が多く含まれるため1日200g前後を目安に,食べ過ぎには気を付けましょう。アイスを食べたい時は、果物とヨーグルトなどで作ることもおすすめです。

冷凍フルーツミックス

冷凍フルーツミックス

ビタミンや水分補給にも◎。冷たいスイーツ感覚で、アイスの代わりにもぴったり。

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野菜や果物は“副菜”として軽く見られがちですが、実は五大栄養素のバランスを整える大切な役割を担っています。

“五大栄養素のかけ橋”になる野菜と果物

野菜や果物は、ビタミンやミネラル・食物繊維などを豊富に含み、五大栄養素のうち「補助的な役割」を担う重要な存在です。

たとえば、夏野菜に多いビタミンCやβカロテンは、疲労回復や免疫維持に役立ちますし、枝豆やとうもろこしは、エネルギー源や植物性たんぱく源としても頼もしい食材。こうした補助的な役割が、夏の体調管理に大きく関わってきます。

特に成長期のお子さんにとっては、炭水化物・たんぱく質・脂質に加えて、ビタミン・ミネラルをしっかりとることで、集中力や免疫力、体力の維持に大きく関わり、夏バテ対策にもなります。

取り入れやすい旬の野菜や果物からはじめることで、自然と五大栄養素の土台が整っていきます。気になる1日の摂取量をみていきましょう。

野菜や果物をたくさん食べていれば安心?量はどれくらい?


栄養バランスを整えるには、野菜や果物だけに偏るのではなく、主食・主菜・副菜のバランスが大切です。
野菜は1日350g以上(加熱野菜と生野菜を組み合わせて)、果物は1日200g程度が目安です。

【手ばかりの目安】

  • 野菜:両手山盛り1杯(1食あたり)×3回分で350g
  • 果物:片手にのる量を1〜2回(例:みかん1個+バナナ1本)

ただし、果物は糖分も含まれるため“とりすぎ”には注意しましょう。

ここが知りたい!夏野菜と子どもの食生活Q&A

ユウさん
ユウさん

冷たいものばかり食べたる飲んだりすることがとダメなのですか?

RICO先生
RICO先生

冷たいものばかり食べると胃腸が冷えて働きが弱まり、消化・吸収が落ちて体力も低下しがちです。栄養がうまく取れず、夏バテやだるさの原因になることもあります。

ユウさん
ユウさん

夏野菜や果物は「体を冷やす」と聞きますが、成長期にとって問題ありませんか?

RICO先生
RICO先生

夏野菜や果物は、水分やカリウムが豊富で、体内の熱をやさしく逃がす性質があります。体に負担をかけず自然な“涼”をとる方法として理にかなっています。

冷えが気になる場合は、加熱や常温での提供を意識すると良いでしょう。

ユウさん
ユウさん

子どもが野菜や果物をなかなか食べてくれません。工夫できる方法はありますか?

RICO先生
RICO先生

細かく刻んで混ぜる、チーズやカレー味でアレンジする、一緒に調理するなど、ハードルを下げる工夫が効果的です。

ユウさん
ユウさん

野菜や果物をたくさん食べていれば安心?どれくらい食べればいいですか?

RICO先生
RICO先生

野菜は1日350g(生野菜なら両手山盛り3杯分)、果物は1日200g(りんご1個、またはみかん2個程度)が目安です。どちらかに偏らず、主食・主菜・副菜のバランスも意識しましょう。

まとめ|夏野菜の力で集中力も体力もグンとアップ!

夏野菜は、旬のパワーと栄養がギュッと詰まった自然のサプリメント。偏りがちな食生活や、夏バテ・集中力の低下が心配な時期こそ、毎日の食卓に上手にとり入れたいものです。

「全部手作りは大変…」というときも、ちょい足し・市販品活用・一緒に調理など、できることから始めてみましょう。

Blossom 食と暮らしでは、子どもの成長を食から支えたいお母さんやお父さんのサポートを行っています。

「うちの子に合う夏野菜のとり入れ方を知りたい」「子どもの集中力や栄養バランスが心配…」という方は、どうぞお気軽にお問い合わせフォームよりご相談ください。

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