冬至を楽しむ|栄養と健康を支える冬の過ごし方

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こんにちは!

Blossomフリーランス管理栄養士のRICOです。

今日は冬至ですね。冬至は、一年で最も夜が短い日として、昔から「新しい始まり」として特別な日とされてきました。

この時期には「ゆず湯」に入り、「かぼちゃ」を食べる風習がありますが、これには栄養面でも嬉しい効果がたくさんあります。

今回は、冬至を健康的に楽しむための過ごし方をご紹介します。

冬至とは?一年で昼が最も短くなる特別な日

「冬至(とうじ)」は二十四節気の22番目にあたり、一年の中で昼が最も短く、夜が最も長くなる日で、寒さも一段と厳しくなる季節の変わり目です。

2024年(令和6年)は、12月21日(土)に該当します。

冬至前後の節気

  • 一つ前の節気:「大雪(たいせつ)」…12月7日頃
  • 一つ後の節気:「小寒(しょうかん)」…1月6日頃

冬至にかぼちゃを食べる理由

かぼちゃは冬至に食べることで健康を願う食材の一つで、栄養価が高いです

栄養豊富で冬を乗り切るため

かぼちゃはビタミンA(βカロテン)、ビタミンC、食物繊維などが豊富で、風邪や感染症の予防に役立つ栄養素を多く含んでいます。冬至を迎える頃は寒さが本格化するため、体調を整える食材として重宝されてきました。

長期保存が可能

かぼちゃは収穫後も保存がきき、冬の間でも栄養価を維持しやすい食材です。冬至の時期に手に入りやすく、保存しておいたものを食べる文化が自然と根付いたと考えられます。

縁起を担ぐ風習

冬至は一年で最も夜が長い日で、古来から「陰」が極まる日とされてきました。この日を境に「陽」が増す(昼が長くなる)ことから、太陽に関連する食べ物を食べる風習があります。かぼちゃのように「陽」の力を象徴する黄色い食材が、縁起物として選ばれました。

「ん」がつく食べ物を食べる風習

日本では冬至に「運を呼ぶ」ため、「ん」がつく食べ物を食べる風習があります。かぼちゃは別名「南瓜(なんきん)」といい、「ん」が2つ含まれるため、運気を呼び込む縁起物とされています。同様に、れんこん、にんじん、ぎんなんなども食べられます。

厄除けや健康祈願のため

冬至は古来より「厄払い」の意味もある日とされており、栄養価の高いかぼちゃを食べて健康を願う風習が根付いたとも言われています。

かぼちゃの種類と特徴

かぼちゃは、意外にも種類が豊富にあります。

  • 西洋かぼちゃ
    「えびすかぼちゃ」などが代表例で、市場に多く流通し冬至の時期も手に入りやすいかぼちゃです。果肉の色が濃く、栄養価が高いのが特徴です。
  • 日本かぼちゃ
    西洋カボチャに比べて水分が多い品種。「くろかわ」や「きくざ」などが知られています。
  • ペポかぼちゃ
    国内ではほとんど栽培されていませんが、「そうめん瓜」などがこれに該当し、果肉がそうめんのような食感になるユニークな特性があります。

かぼちゃをもっと使いやすく!調理のコツと保存方法

かぼちゃは栄養豊富ですが、その硬さが料理へのハードルになることも。電子レンジを使えば簡単にカットしやすくなります。

  • 電子レンジでの加熱時間の目安
    丸ごとのかぼちゃ:600Wで約8分
    半分のかぼちゃ:600Wで約4~5分
  • 冷蔵保存
    種とわたを取り除き、水分をしっかり拭き取ってからラップをし、冷蔵庫の野菜室へ。2~3日以内に使い切りましょう。
  • 冷凍保存
    カットやマッシュしたかぼちゃをラップで包み保存袋に入れ、冷凍で約1ヶ月保存可能です。煮物やスープに使う場合は、凍ったまま調理できますが、煮崩れしやすいので加熱し過ぎに注意!

冬至をもっと楽しむ健康レシピ

冬至のイベントを家族で楽しみながら、健康的な食事も取り入れましょう。簡単で栄養バランスの良いレシピを一つご紹介します。

かぼちゃのいとこ煮

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かぼちゃのいとこ煮
小豆かぼちゃ


【材料】(4人分)

  • かぼちゃ: 300g
  • 小豆: 100g
  • 砂糖: 大さじ3(調整可)
  • 塩: 小さじ1/4

【作り方】

  1. 小豆を水で洗い、一晩浸水させます。翌日、鍋で柔らかく煮ておきます。
  2. (浸水なしの場合は、沸騰後に一度ゆでこぼし、再び水を加えて煮ます)。
  3. かぼちゃを一口大に切り、小豆が煮えた鍋に加えます。
  4. かぼちゃが柔らかくなったら砂糖と塩を加え、味を整えたら完成です。

※煮崩れしないように、火加減は中弱火で調整します。


小豆には豊富なカリウムが含まれ、むくみが気になる冬の時期にもぴったりです。

また、食物繊維が豊富で、腸内環境を整え、便秘解消をサポートします。腸内の善玉菌を増やし、健康な腸を保つのに役立ちます。

鉄分が豊富なため、特に女性に多い貧血予防に効果的です。ビタミンCを含む食材(かぼちゃなど)と一緒に摂ることで吸収率が高まります。

小豆にはポリフェノールが含まれ、抗酸化作用があるので、健康的な美肌作りをサポートします。

冬至に柚子湯の理由と楽しみ方

冬至の日に柚子湯に入るのは、日本で古くから伝わる風習の一つです。

この習慣には健康や運気を高めるためのさまざまな意味や効果が込められています。以下、その理由をご紹介します。

  • 身体を温めて風邪対策に

冬至は一年で最も日が短く、寒さが厳しくなる時期です。

柚子湯に入ることで身体を芯から温め、冷えを改善して血行を促進します。

また、柚子の皮に含まれる成分には血行を良くし、肩こりや腰痛を和らげる効果があるとされています。

  • 柚子の香りでリラックス効果を得る

柚子の香り成分「リモネン」や「シトラール」には、リラックス作用やストレス軽減作用があります。

冬至に柚子湯に入ることで、心も体もほぐれ、冬の疲れを癒す時間を過ごすことができますね。

  • 「冬至」と「湯治」の語呂合わせ

冬至の日に湯に浸かることは、「冬至(とうじ)」と「湯治(とうじ)」の語呂合わせからきています。

「湯治」とは温泉療法を指し、身体を温めて健康を守るという意味合いが含まれ、この語呂合わせが風習として広まったともいわれています。

  • 厄除けと運気アップの願い

柚子は、「融通(ゆうずう)が利く」という言葉にかけて、運気を呼び込む縁起物とされています。

また、柚子は黄色く鮮やかな色をしており、これが太陽を象徴し、暗い冬の時期に明るい気をもたらすと信じられています。

柚子湯に入る際は、柚子をそのままお湯に浮かべたり、半分に切ってガーゼに包むことで、果汁や香りを最大限に楽しむことができます。

また、柚子の皮を少量お湯に浮かべることで、香りを引き立てつつ、肌への刺激を抑えることもできます。

まとめ| 冬至の伝統を活かし健康を意識した暮らしへ

冬至は古くから健康や豊作を祈る大切な日でした。今年の冬至は、伝統を楽しみながら栄養面でも体を整えてみてはいかがでしょうか?

冬至は、栄養と健康を考える良いタイミングです。寒い季節には、免疫力を高めるビタミン類や体を温める食品を意識的に取り入れ、ゆず湯やストレッチなどで血行を促し、冬を元気に乗り切りましょう。

健康・栄養についてのご相談は、お問合せフォームよりご連絡ください。

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参考資料

子どもの人生儀礼|農林水産省

冬至を過ぎれば太陽が蘇り|農林水産省

かぼちゃ|独立行政法人農畜産業振興機構