こんにちは!
今回は14年前、多くの人々の暮らしが一変し、日常がどれほど脆く崩れ去るかを目の当たりにした、あの日を振り返りながら「食と心の防災」について考えてみたいと思います。
震災時の不安と食の大切さ
2011年3月11日、私は次男を妊娠中でした。ちょうど妊婦健診があったため、長男は幼稚園の延長保育をお願いしていました。
そして、帰宅直後に地震発生。すぐに「お迎えに来てください」という幼稚園から連絡があり、急いで迎えに行きました。
夫とは連絡が取れなくなり、電車も止まり帰宅困難者に。ですが、身重の私を心配してか、なんと6時間かけて徒歩で帰ってきました。
幸い自宅も家族も無事でしたが、テレビで報道される映像に心痛める毎日でした。
その後スーパーの棚はあっという間に空になり、流通が混乱しているためか、特に電池やインスタント食品、飲料水から品切れになっていきました。さらに、計画停電もあり、不安な日々に。
日ごろから備蓄はしていましたが、この経験から「食の備え」と「生活の工夫」がどれだけ大切かを痛感しました。
被災時に食べるものが心を左右する
食事は単なる栄養補給だけでなく、「安心感」や「ストレス軽減」にもつながります。特に震災時は、環境が大きく変わるため、食事が心理的な支えになります。
例えば、こんな食事がメンタル面でプラスに働きます。
✅ 温かい食べ物(レトルトおかゆ、カップスープ)→ ホッとする
✅ 噛みごたえのあるもの(ナッツ、乾パン)→ ストレス軽減に役立つ
✅ いつもと同じ味の食品(お菓子、インスタント味噌汁)→ 安心感を得られる
震災時の混乱の中でも、普段と同じような食事ができるだけで気持ちが落ち着きます。そのため、事前の備えが重要です。
普段の食生活とつなげる備蓄法
震災当時、スーパーの食料がすぐになくなり、「非常時に必要なものを普段から備える必要性」を強く感じました。
そこで今は、普段から食べ慣れたものを少し多めに備え、食べた分を補充していく「ローリングストック」を実践しています。
ローリングストックにおすすめの食品
✅ 常温保存できるもの(缶詰、アルファ米、パックごはん)
✅ 調理不要・簡単に食べられるもの(レトルト食品、シリアル、ナッツ類)
✅ ストレス軽減にも役立つ食品(チョコレート、ハーブティー、ナッツ)
✅ 長期保存できるたんぱく質源(ツナ缶、大豆ミート、乾燥豆)
1人あたりの防災備蓄の目安
厚生労働省や防災の専門機関の情報に参考すると、1人あたり最低3日分(できれば1週間分)の備蓄が推奨されています。以下の表を参考に、家庭に合った量を準備しましょう。
✅ ポイント
- 「主食+たんぱく質+野菜+水+嗜好品」のバランスが重要
- 洗い物を減らすためにラップ、生活水を確保する工夫も忘れずに
- 家族単位でどれくらいの量が必要か計算しておくと安心
家族4人分の備蓄シミュレーション(1週間分)
項目 | 1人 | 4人分 |
---|---|---|
飲料水 | 14~21L | 56~84L(2Lペットボトル28~42本) |
アルファ米 | 7~14食 | 28~56食 |
乾パン・クラッカー | 7食 | 28食 |
ツナ・さば缶 | 7缶 | 28缶 |
野菜ジュース | 7本 | 28本 |
フルーツ缶・ドライフルーツ | 7食 | 28食 |
チョコ・ナッツ | 7袋 | 28袋 |
カセットボンベ | 3本 | 12本 |
簡易トイレ | 35回分 | 140回分 |
災害時の衛生管理に役立つアイテム
ラップ(食品用ラップフィルム)
震災時は水が貴重になるため、できるだけ洗い物を減らす工夫が必要です。
✅ お皿にラップを敷いて使えば、洗わずに済む
✅ 食材を包んで保存しやすい
✅ 簡易的な防水シートや応急処置にも使える
普段は何気なく使っているラップですが、災害時には多用途に活躍します。
水の確保|ろ過できるペットボトル
震災時に最も重要なのが飲み水の確保です。備蓄水があれば安心ですが、長期間避難する場合、水をろ過して使う方法も知っておくと役立ちます。
次男が夏休みに作った「ろ過できるペットボトル」も、防災に役立つ知識の一つです。
【材料】
- ペットボトル(底をカット)
- ガーゼや布
- 砂、小石、活性炭
- 水
【作り方】
- ペットボトルの口にガーゼをセットする
- 小石、砂、活性炭の順に重ねる
- 汚れた水をゆっくり注ぐと、ろ過される
⚠ この方法は緊急用で、飲む前に煮沸が必要です。
飲料水の確保は、日頃からの備えが大切ですね。
まとめ|災害に備えるために今できること
- 非常時に食べるものを考えてみる(普段食べ慣れているものを備蓄)
- ラップや衛生用品を準備する(災害時の洗い物対策)
- 飲み水を確保する方法を知る(ペットボトルろ過も知識として役立つ)
東日本大震災の経験から、「食の備え」と「生活の工夫」がいかに大切かを学びました。
「防災は特別なことではなく、日常の延長にある」・・そう考え、普段の食生活と防災をつなげるローリングストックや衛生対策を実践することが、未来の安心につながると感じています。
皆さんも、今日からできる「食の防災」を考えてみませんか。
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